Q:似たような言葉に「廃業」「破産」「清算」がありますが、なにが違うのでしょうか? また、どちらも奥村さんは対応してくれるのでしょうか?
A:専門用語ってわかりにくいものです。
しかし、言葉の定義を整理して理解しておかないと、いつまでたっても議論がかみ合わなかったりしてしまいます。
さてご質問の「廃業」「破産」「清算」という似た言葉たちですが、まず「破産」から見てみましょう。
破産は、会社が債務超過や支払不能に陥ったとき、裁判所が介入して、財産を処分や配当などを行うものです。
破産手続が問題なく最後まで進めば、債務は帳消しにしてもらえます。
財産を清算しても負債(主に借金)が残ること。
裁判所が関与する公的な手続きであること。
この2点が破産の特徴だと意識してください。
それにたいして「廃業」です。
まずこちらは破産と異なる「任意」の取り組みだということです。
もちろん廃業に関係する登記や税務の手続上のルールはあります。
しかし、裁判所や破産管財人が流れを指揮をするわけではありません。
そのために、どのように進めていくかにおいて会社にかなりの裁量があります。
逆に、自由度が高いため、うまく立ち振る舞えなかったときのダメージは大きくなります。
もう一点、負債が「残らない場合」も「残る場合」もあることが、廃業と破産の差でしょう。
廃業では、会社をたたむ決断をしてから、財産をすべて売却し、負債の弁済を実施します。
これがここまで解説していなかった「清算」というアクションです。
清算行為の結果、すべての負債を弁済し、お金が残ったので株主に分配した。
廃業にはこんなケースもあります。
(普通の廃業のイメージはこちらかもしれません)
「清算できた廃業」とでも呼ぶのがふさわしいでしょう。
片や、財産を換金しても足りないため、すべての負債を弁済できない。
こんなケースも起こり得ます。
「清算できなかった」ということになります。
しかし、この状態で会社が放置されるならば、これも「廃業」ということになるのでしょう。
誰かが申し立てなければ「破産」にはならないからです。
会社の資産と負債を全部清算できるできないにかかわらず、「会社をやめるという任意のアクションが廃業だ」という定義になるのでしょう。
まどろっこしい話をしてしまっていることは自分でも認識しているのですが、みなさんついてきていただけているでしょうか・・・(汗
もう一つのご質問である、奥村の対応可能範囲についてお答えさせていただきます。
場合分けしてみましょう。
①負債を残さずして廃業ができるケース
②負債が残る廃業もしくは破産のケース
まず①負債を残さずして廃業ができるケースです。
要は清算可能な状態です。
こちらは何の問題なくご支援可能です。
無事にゴールまでたどり着くために効果的な仕事をさせていただけることでしょう。
もう一方の②の清算不可能なケースは、奥村だけの力では完結までもっていくことはできません。
たとえば破産に進むのであれば、それからは奥村ではなく、弁護士の仕事になります。
それでも、どう考えたらいいか、何を押させておいたらいいか、などのガイドはできます。
必要あれば弁護士にスムーズにおつなぎすることもできます。
「普通に会社をたためば負債が残ってしまう」というケースで、急遽、他社に事業を引き継いでもらう話をまとめたことでそれを回避したケースが過去にはありました。
奥村に相談していただければ、何か良い手を提案できるかもしれません。
私の仕事になるか否かは気にせず、まずはお声がけいただければと思います。